時間に直面する憲法:日仏比較の視座
2018年7月の法案において「現代の要請への適応」として提示されたフランスの憲法改正は、1946年の日本国憲法改正案と同様に、明確に時間との関係の中で位置づけられている。両国において、改正プロセスは憲法改正の必要性を問い直すような困難に直面している。フランスでは、改正の目的は「より代表性があり、責任ある、効率的な民主主義」を可能にすることであり、議会での議論は「黄色いベスト」運動および全国大討論会によって中断された。日本では、2012年以降与党によって提案されている憲法改正案は、一定の伝統的思想を復活させるものであるが、国民投票による承認の前提条件である国会での議論の段階は未だに実現していない。